NSW CTP claim step
自分の請求先になる CTP 保険会社をどう見つけるか
NSW CTP 請求では、保険会社の特定ミスが最初の大きな遅延原因になります。請求先を誤ると、給付開始、補正要求、Internal Review、PIC の経路選択まで連鎖して遅れることがあります。
まず事故日の車両情報で CTP insurer を確認し、自己過失・単独事故、ひき逃げ、無登録、州外登録、名義変更の争いを分けて考えることが重要です。本ページは一般情報です。
最終確認日:2026年6月14日。
NSW 登録の相手車両
Service NSW の Free Registration Check で、事故日に紐づく CTP 保険会社を確認して請求します。
自己過失・単独事故
通常は自分の車両の CTP 保険会社へ statutory benefits を申請します。後の給付範囲は別途確認します。
ひき逃げ・無登録
Nominal Defendant ルートを検討し、due inquiry and search の証拠を早期に保存します。
州外登録車
NSW の法定給付ルートと、州外保険会社への damages ルートが分かれることがあります。
先に答え:誰に請求するか
相手車両が NSW 登録:事故日の Service NSW 登録照会に表示される CTP 保険会社へ請求します。
自己過失または単独事故:通常は自分の車両の CTP 保険会社に statutory benefits を申請します。
車両不明、無登録、ひき逃げ:Nominal Defendant 経路を早急に検討し、探索証拠を残します。
州外登録車:statutory benefits と common law damages の経路が分かれる可能性があるため、早めに両方のルートを整理します。
迷う場合:請求先を推測で一つに絞らず、事故日、ナンバー、警察番号、相手情報、探索履歴を整理し、候補ルートの時限を失わないようにします。
1)NSW 登録車は公式照会と記録保存が基本
相手車両が NSW 登録なら、Service NSW の Free Registration Check で CTP 保険会社を確認します。必要になるのは、車両番号と事故日です。事故日の保険会社を確認することが重要で、現在の登録情報だけを見ると事故時点とずれることがあります。
- Service NSW Free Registration Check を開く。
- 相手車両の registration plate(ナンバー)を入力する。
- 事故日を入れて、事故日に紐づく CTP insurer を確認する。
- 結果画面、日時、車両番号、保険会社名を保存する。
その照会結果は、警察イベント番号、事故現場写真、相手運転者情報、車両写真、医療初診記録と同じフォルダで管理してください。後で保険会社が請求先を争う場合に、事故日の確認根拠として使いやすくなります。
実務上は、照会画面のスクリーンショットだけでなく、いつ誰が確認したか、どの事故日で照会したか、相手車両のナンバーに読み間違いがないかも残しておくと安全です。保険会社の移転や名義変更が絡むと、現在の登録情報だけでは事故時点の保険会社を説明できないことがあります。
2)自己過失・単独事故では自車の CTP 保険会社を確認する
自分に過失がある事故や単独事故でも、NSW CTP の statutory benefits は通常、自分の車両の CTP 保険会社に申請します。これは「相手が悪いかどうか」だけで請求先が決まるわけではない、という点で誤解されやすい部分です。
ただし、初期給付と、52週以降の給付、threshold injury、過失割合、common law damages は別の問題です。請求先の確認と、給付の最終範囲の判断を混同しないでください。
3)ひき逃げ・無登録・車両不明は Nominal Defendant を早く検討する
ひき逃げ、車両特定不能、無登録車の場合、Nominal Defendant が関係する可能性があります。このルートで重要なのは、「相手が分からない」と言うこと自体ではなく、相手を特定するために合理的な探索をしたことを示す証拠です。
- 警察への届出とイベント番号
- 現場写真、ドライブレコーダー、防犯カメラの確認記録
- 目撃者への確認、店舗・建物への問い合わせ記録
- 修理見積、損傷写真、事故場所・時間のメモ
- 相手車両の色、型、部分ナンバー、進行方向の記録
探索証拠が弱いと、請求先の問題だけでなく、後の insurer pathway dispute や PIC 手続でも不利になりやすいです。
4)州外登録車は statutory benefits と damages を分けて考える
相手車両が NSW 以外の登録の場合、手続は単純な NSW 登録車とは違うことがあります。statutory benefits は NSW 側のルートで扱われる一方、common law damages は州外保険会社を相手に進む可能性があります。
このような案件では、事故地、相手車両の登録地、州外保険会社、Nominal Defendant の関係、提出期限、証拠保全を早めに分けて整理してください。1つの保険会社だけに問い合わせて返答を待つと、期限リスクが残ることがあります。
5)名義変更・保険期間の争いが出たとき
事故前後に車両売買や名義変更があると、保険会社が「うちではない」と主張することがあります。この場合は、口頭説明だけで終わらせず、どの保険期間、登録記録、移転日、事故時刻を根拠にしているのかを書面で求めてください。
実務上は、事故日の照会結果に基づく請求を先に進めつつ、候補となる別保険会社にも同日通知し、RMS/Service NSW 移転記録、警察資料、写真、相手方情報を1本の時系列にまとめる方が安全です。これは期限リスクを抑え、後で Internal Review や PIC に進む場合の説明を簡単にします。
6)28日期限が迫っているなら、保険会社同士の返事を待ちすぎない
保険会社の特定争いは、事故後28日以内の初動を止める典型的な原因です。照会結果が出ない、名義変更時期が争われる、州外・未特定ルートが曖昧という場面でも、ただ待つより、事故日の現時点で最も信頼できる資料に基づいて提出と通知を整える方が安全です。
- 事故日の照会結果とスクリーンショットを保存する。
- どの保険期間を根拠に争っているのか、書面理由を求める。
- 最も合理的な請求先に先に提出し、候補となる別保険会社にも同日通知する。
- 警察資料、移転記録、写真、照会結果を1ページ時系列にまとめる。
7)提出前の整合チェック
Application for Personal Injury Benefits を提出する前に、保険会社名、事故日、車両番号、警察イベント番号、初診記録、収入資料、相手方情報が同じ事故を指しているか確認してください。初期の小さな齟齬が、そのまま補正要求や給付遅延につながります。
請求先の問題が残る場合でも、提出書類には「事故日の照会結果」「候補保険会社への通知」「未解決の確認事項」を短く書き、後で追加資料を送れるようにしておくと実務上扱いやすくなります。
よくある質問(FAQ)
相手車両の CTP 保険会社はどう特定しますか。
NSW 登録車なら、Service NSW の Free Registration Check で車両番号と事故日を入力して、事故日に紐づく CTP 保険会社を確認します。照会結果はスクリーンショットや PDF で保存し、警察イベント番号、事故日、車両番号と一緒に管理してください。
自分に過失がある事故や単独事故でも請求できますか。
NSW の現行 CTP 制度では、自己過失や単独事故でも、通常は自分の車両の CTP 保険会社へ statutory benefits(法定給付)を申請します。ただし、52週以降の扱い、threshold injury、過失割合、損害賠償の可否は別に検討が必要です。
ひき逃げ・車両不明・無登録の場合はどうしますか。
Nominal Defendant(名目被告)ルートを早期に検討します。重要なのは、相手車両を探すために何をしたかを示す due inquiry and search(相当な探索)の証拠です。警察届、現場写真、防犯カメラ確認、目撃者確認、修理記録などを時系列で残します。
相手車両が州外登録の場合はどうなりますか。
州外登録車では、NSW 内の statutory benefits と、後の common law damages(損害賠償)が別ルートになることがあります。Nominal Defendant、州外保険会社、事故地、登録地、期限を早めに分けて整理してください。
事故前後の名義変更を理由に「請求先が違う」と言われたらどうしますか。
まず、保険会社がどの保険期間・名義変更記録・登録情報を根拠にしているのかを書面で求めます。事故日の照会結果に基づく請求は先に進め、候補となる別保険会社にも同日通知し、RMS/Service NSW の移転記録、警察資料、写真を1本の時系列にまとめます。
28日期限が近いのに保険会社の特定争いが続く場合、待つべきですか。
通常は待つべきではありません。事故日の手元証拠に基づいて最も合理的な保険会社へ先に提出し、候補となる別保険会社にも同日に通知します。短い時系列メモと主要資料を添えることで、初動期限と手続遅延のリスクを下げられます。
関連ページ(提出前後に確認)
免責:本ページは一般情報であり、個別の法律助言ではありません。請求先、期限、Nominal Defendant、州外登録、PIC 経路は事案ごとに変わります。