Nominal Defendant・事故場所
私有地での事故、road-related area と不法侵入
無保険車両または車両不明の Nominal Defendant 請求では、事故が NSW の road または road-related area で起きたか、請求者が不法侵入者だったかが重要になる場合があります。私有地という表示だけでは結論は出ません。

要点
所有権と利用実態は別の問題です。私有地でも、一般の人が車両の運転・駐車等に利用できる区域は road-related area になり得ます。一方、現行法には特定の Nominal Defendant 請求について不法侵入者を除外する規定があるため、一般利用の証拠と本人がその場所にいた権限を別々に検討します。
なぜ事故場所が重要なのか
通常の保険車両に関するCTP責任と、Nominal Defendant に対する無保険・車両不明請求では、事故場所に関する要件が同じとは限りません。Motor Accident Injuries Act 2017 第2.29条・第2.30条では、該当する車両の使用または運行が NSW の road で行われたことが問題になります。
この法律で road には Road Transport Act 2013 の road-related area が含まれます。そのため、単に「私有地だから対象外」と結論付けるのは不十分です。
Road と road-related area の考え方
road は、一般に開放または利用され、主に車両の運転・走行のために整備または使用される区域です。road-related area には、道路脇の歩道・路肩に加え、一般に開放または利用される運転・駐車区域等が含まれます。
ショッピングセンター駐車場、サービスステーション、共同アクセス道路などは事実関係により該当し得ますが、名称だけでは決まりません。営業時間、入口、ゲート、標識、利用者の範囲、制限の実施状況を確認します。
「一般に開放または利用」の証拠
不特定の来訪者が入れるか、顧客・居住者・従業員等の限定された集団だけか、ゲートやセキュリティが実際に機能しているか、どのような目的でどの程度利用されているかを調べます。
Ryan v Nominal Defendant [2005] NSWCA 59 は旧法の事件ですが、私有地の未舗装路が地域住民に継続的・多様に利用されていた証拠を検討しており、公共利用を判断する際の事実分析として参考になります。
公共利用と不法侵入は別の問い
ある区域が一般の運転・駐車に利用されて road-related area となる可能性があっても、請求者本人がその土地に入る権限を有していたかは別に検討します。現行法は、特定の第2.29条・第2.30条請求について、該当する土地の不法侵入者に Nominal Defendant への請求権を認めない規定を置いています。
顧客、来訪者、配達員、従業員、居住者、無断侵入者では根拠が異なります。一般利用の証拠だけで、本人の立入りが適法だったことまで自動的に証明されません。
駐車場、工場、未舗装路の例
営業時間中の顧客用駐車場は一般利用の根拠が強いことがありますが、同じ施設の施錠された搬入口や従業員専用区域は別の評価になります。工場内部の制限区域で起きた車両事故は、一般公衆が利用する道路とは異なる可能性があります。
未舗装路やレクリエーション区域では、車両用に整備されているか、誰がどの頻度で利用するか、所有者が制限を実施しているかが重要です。偶発的な侵入だけでは不十分な場合があります。
事故地点を証明する資料
敷地全体の一般写真だけでは足りません。衝突地点を地図に示し、すべての入口、標識、ゲート、フェンス、駐車線、交通矢印、営業時間、アクセス方法を保存します。
土地所有者・管理者の記録、CCTV、目撃者、過去のストリート画像、ウェブサイトの来訪案内等も利用実態を示し得ます。事故後にゲートや標識が変わる前に保存することが重要です。
保険会社が事故場所を争う場合
保険会社に、どの条文、どの正確な地点、公共利用、アクセス権、不法侵入のどの点を争うのかを明示させます。回答は、争点ごとに写真、地図、証言、管理記録を対応させます。
不利な決定については、決定の種類に応じて内部レビューやPICのmiscellaneous claims assessmentが関係する場合があります。決定日と手続上の権利を早期に確認してください。
事故場所の証拠チェック
正確な衝突地点と、公共利用・立入り権限を別々に裏付けます。
- 1衝突地点を示した敷地図と進入経路。
- 2入口、出口、ゲート、フェンス、標識の写真。
- 3営業時間、アクセスカード、警備、許可条件。
- 4駐車線、交通矢印、道路状の整備状況。
- 5利用者の種類、頻度、目的に関する目撃証拠。
- 6土地所有者・管理者・評議会の関連記録。
- 7請求者が立ち入った理由と許可を示す資料。
- 8保険会社の決定と具体的な争点。
関連する NSW CTP ページ
よくある質問
私有地ならCTP請求はできませんか?
一概には言えません。通常の保険車両かNominal Defendant請求か、土地がroad-related areaか、立入り権限があったかを分けて判断します。
ショッピングセンター駐車場はroad-related areaですか?
一般に運転・駐車のため開放されていれば該当し得ますが、営業時間、入口、制限、正確な事故地点を確認します。
ゲートがあれば公共利用ではありませんか?
強い制限資料にはなりますが、実際の運用、開放時間、迂回可能性、利用実態も考慮されます。
地域住民だけの利用でも「公衆」ですか?
利用者が地域に限られるだけで否定されるとは限りません。特別な許可を受けた限定集団か、地域社会の一員として利用しているかが重要です。
事故場所の争いはPICで扱えますか?
決定の種類と必要な内部レビューを確認した上で、Nominal Defendantのroad/trespass争点がPICのmiscellaneous claims assessmentで扱われる場合があります。
事故場所を理由にNominal Defendant請求を拒否されましたか?
保険会社の決定、事故地点図、入口・標識・ゲートの写真、立入り理由をお送りください。争点が公共利用、正確な地点、不法侵入のどこにあるかを確認します。