PIC ケースノート
Raad v Nominal Defendant [2026] NSWPIC 173:相手車両不明事故で問われるのは「結果」より「調査の中身」
この判断は実務的です。車両特定の成否より、申立人が現実的で記録可能な調査を行ったかが重視されました。
一般情報であり、法的助言ではありません。
何が起きたか
申立人は、加害車両が特定できない前提でNominal Defendant経由の法定給付を請求。争点は第2.30条の「相当な調査・探索」充足でした。
リーガル・ブリテン要約では調査の遅れも争われましたが、PICは調査義務は満たされたと認定しました。
このケースが重要な理由
「車両不明=請求不可」という短絡を退ける材料になります。実務では、時系列で裏づけられた調査記録が最重要です。
申立人向けの要点
早く動き、必ず記録を残してください。いつ何を調べ、どの結果だったかを一枚の時系列で説明できる状態が理想です。
よくある質問
- Raad v Nominal Defendant [2026] NSWPIC 173 の結論は?
- PICは、加害車両が特定できなくても、申立人がMAIA 2017第2.30条の「due inquiry and search(相当な調査・探索)」を満たしたと判断しました。
- ひき逃げ・相手不明事故の請求で何が重要ですか?
- 「車両を特定できたか」だけではなく、「実際にどの調査をいつ行い、どう記録したか」が勝敗を左右します。
- 調査の遅れは問題になりませんか?
- 問題になります。今回も遅れは争点でした。遅れで証拠の信頼性が下がると不利です。
- 最低限残すべき資料は?
- 警察届出情報、現場写真、時刻・場所メモ、目撃者探索記録、周辺CCTV照会、保険会社とのやり取り、日付入り調査ログです。
判決ソース
全文:Raad v Nominal Defendant by its agent Allianz Australia Insurance Limited [2026] NSWPIC 173